受験算数アーカイブス
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ニュートン算の解法



中学受験算数の中でも多くの受験生が苦手とする問題,それがニュートン算です.「ぼくは(わたしは)ニュートン算が得意だ!」という生徒はほとんどいません・・・.ここではそんな多くの受験生を悩ませるニュートン算の解法を確認しておきましょう.


問題:牧場に150頭の牛を放牧すると5日で草がなくなります.300頭を放牧すると2日で草がなくなります.この牧場に100頭の牛を放牧すると何日で草がなくなりますか.ただし牛1頭の食べる草の量は同じで,草は毎日同じ割合で生えるものとします.

このように草が食べられるだけでなく,一定の割合で生えてくる,というのがニュートン算の特徴です.他のニュートン算の典型的な例としては水槽に水を入れる蛇口と水を出す蛇口がついている問題,駅の改札を通る人の問題などがあります.


でもその前に・・・なぜニュートン算という名前なのでしょうか??上の問題を読む限り,科学者のニュートンとは一見何の関係もなさそうに見えますが・・・

実はニュートン算はニュートンが大学で数学を教えていたときの講義のなかにあった問題(これが牧場と牛の問題でした)に由来しています.


さて,ニュートン算の説き方ですが,ニュートン算は実は「仕事算の発展形」です.よって「仕事算の基本」で確認したように「どこを@とおくか」が重要になってきます.

この問題の場合,@とおける候補としては3つ考えられます.1つめは「牛1頭が1日に食べる草の量」,2つめは「1日に生える草の量」,そして3つめは「牧場全体の草の量」です.この3つのうちどこを@とするのが正しいでしょうか?


正解は「牛1頭が1日に食べる草の量」を@とすることです.このことになんとなく気づけるようになれば仕事算の達人と言えます.
「1日に生える草の量」を@とすると,牛1頭が1日に食べる草の量や牧場全体の草の量が計算できなさそうです・・・

「牧場全体の草の量」を@とすると,牛1頭が1日に食べる草の量が細かい分数になりそうな気がします・・・


というわけで,牛1頭が1日に食べる草の量を@として計算を進めてみましょう.

150頭の牛だと5日で食べつくすので,牛が食べた草の量は@×150×5=となります.

300頭の牛だと2日で食べつくすので,牛が食べた草の量は@×300×2=となります.

同じ牧場なのに,なぜ牛が食べた草の量が違うのか・・・?そうです,草は食べられるだけでなく生えてもくるからです.

これを線分図に表すとわかりやすくなります.


線分図より,差に注目すると, が3日で生える草の量にあたることがわかります.

よって,1日に生える草の量は となります.

5日で生える草は なので,牧場のはじめの草の量は となります.


ここに100頭の牛を放牧すると,1日にの草を食べる一方,の草が生えてきます.

つまり,1日に ずつ減ることになります.

よって,牛100頭だと, で草がなくなることになります.




いかがでしょうか・・・ニュートン算の特徴がつかめたでしょうか?たしかにニュートン算は難問の部類に属しますが,中学入試ではほとんどの場合,ここで取り上げたのとほぼ同じ問題しか出題されません.ということは逆に言うと解き方(もっと言うと「どこを@とおくか」)さえ押さえておけば,解答はそう難しくはない,とも言えるのです.



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