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売買算の演習3(消費税の計算)



売買に関する問題では必ず一度は練習しておきたい問題があります.それは「消費税」に関する問題です.消費税の問題は,それ自体は単純な比の問題であり,私たちの普段の生活でも馴染み深いものです.出題率も比較的高いのでここでは具体的な問題に触れておきたいと思います.



注意:以下,消費税は品物の値段の5%とし,1円未満は切り捨てるものとします.


問題1:消費税が2円になるような品物の値段は何円から何円までですか.

品物の値段を@としたときに消費税はとなります.

いまにあたる値段は2円なので,ここから@を求めればよいことになります.

ここで注意したいのは,消費税額の「2円」は正確には2円ちょうどではないということです.注意書きにもあるように,消費税は1円未満を切り捨てます.ということは,支払う消費税の金額が2円でも実際は「2.●円」の「●」部分が切り捨てられていることになります.

小数点以下切捨てで「2円」になる範囲は,「2円きっかり」から「2.99999・・・円」つまり「2円以上3円未満」です(「未満」になることに注意).


が2円であるとき,@は2÷0.05=40円です.

が3円であるとき,@は3÷0.05=60円です.

よって,消費税が2円となる範囲は40円から60円・・・ではなく,40円以上60円未満,つまり40円から59円となります.



問題2:以前,消費税は3%でした.消費税が3%でも5%でも支払う金額が同じになるような品物の値段のうち最も高いものを答えなさい.

これはかなり応用問題となります.

問題をいくら眺めていてもこれといった解法は見えてこなさそうです.そんなときは「実際に調べてみる」のが一番です.

ここでは具体的に「品物の金額」と「消費税の金額」を調べてみましょう.

※消費税の金額と品物の値段の範囲は問題1と同じ方法で求められます.


【消費税が0円の場合】

この場合,が「0円以上1円未満」になるときの@の範囲を求めます.

消費税が3%のとき,1÷0.03=33.333・・・円なので,品物の値段の範囲は「0円から33円」です.

消費税が5%のとき,1÷0.05=20円なので,品物の値段の範囲は「0円から19円」です.


【消費税が1円の場合】

この場合,が「1円以上2円未満」になるときの@の範囲を求めます.

消費税が3%のとき,2÷0.03=66.666・・・円なので,品物の値段の範囲は「34円から66円」です.

消費税が5%のとき,2÷0.05=40円なので,品物の値段の範囲は「20円から39円」です.


【消費税が2円の場合】

この場合,が「2円以上3円未満」になるときの@の範囲を求めます.

消費税が3%のとき,3÷0.03=100円なので,品物の値段の範囲は「67円から99円」です.

消費税が5%のときは問題1より,「40円から59円」です.


【消費税が3円の場合】

この場合,が「3円以上4円未満」になるときの@の範囲を求めます.

消費税が3%のとき,4÷0.03=133.333・・・円なので,品物の値段の範囲は「100円から133円」です.

消費税が5%のとき,4÷0.05=80円なので,品物の値段の範囲は「60円から79円」です.


ここまで調べた結果を数直線上に表わしてみましょう.


ちなみに上の図の数直線の間隔は正確ではありません.こういう場合は,自分がわかりやすければ,間隔を正確に表わす必要はありません.入試という限られた時間内でそこにこだわるのは時間の無駄になります.算数の問題では「図を描くこと」が非常に重要ですが,図の描き方についても柔軟に描けるようになることが必要です.


さて,この図から消費税が3%でも5%でも同じ消費税金額になる範囲(重なる範囲)にしるしをつけてみましょう.


消費税が3%でも5%でも「0円」になる範囲は,図より「0円から19円」となります.

消費税が3%でも5%でも「1円」になる範囲は,図より「34円から39円」となります.

消費税が3%でも5%でも「2円」になる範囲は,存在しません.


数直線は上の図の右方向に無限に続きますが,消費税金額は右に行けばいくほどズレが大きくなります.「2円」の時点で重なる範囲がないということは,これ以上金額が大きくなっても重なる部分は出現しないということになります.

問題は品物の値段のうち最も高いものを聞いているので,答えは39円となります.



問題2はかなり応用問題でしたが,消費税に関する問題で重要なのは「消費税金額にあたる部分がとなる」ということです(消費税が5%の場合).消費税に関する問題は,簡単な問題が計算問題として出題されることもあるので,慣れておきたいところです.



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