受験算数アーカイブス
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まちがいやすい『余りのある割り算』



通常の割り算はともかく,余りのある割り算だと急に正答率が悪くなります.9÷4=□…□のような単純な割り算ならともかく,割る数が小数になったり,あるいは,逆算になったりすると計算のやり方がわからない・・・そのような場面がよくあります.しかし,余りがあろうがなかろうが,割り算は割り算!基本に立ち返って計算方法を確認しましょう.


割る数が小数の場合


先に説明しておきますが,÷という割り算ではAを「割られる数」,Bを「割る数」と言います.ここでは「割る数」が小数の場合の余りの計算の仕方を確認しておきましょう.


例として『3÷0.7を小数第二位まで計算し余りを求めよ』という問題を考えてみます.

これを筆算で書いてみると,



このようになりますが,小数点がひとつ移動します.



そしてこの計算を小数第二位まで進めると・・・


このようになります.なので答えは,『4.28…4


・・・と書いてしまうとまちがいです


小数の割り算で余りを求めるときは,小数点を最初の位置から降ろさなくてはいけないからです.


ですので正しい答えは『4.28…0.004』となります.


※このまちがいは高学年でもよく起こるので注意が必要です.



逆算の場合


余りつきの割り算で,しかも□を求める逆算だと,余りをどう処理してよいかわからない・・・このようなこともよくあります.具体例を見ながら考えてみましょう.


例1: □÷7=12・・・0.3

この場合,余りの0.3はどうすればよいでしょうか?もし余りがなければこの逆算の答えは逆算の考え方で見たように,12×7=84となるはずです.この問題ではその84に対して余りが0.3ついています.なので元の数は84に0.3を足せばよいということが分かると思います.(やや強引か??)

ですので『□=12×7+0.3=84.3』となります.


例2: 16÷□=5・・・0.2

この場合,もし余りがなければこの逆算は16÷5の割り算で計算できるはずです.

・・・だとすると余りを取り除いてしまえばきれいに計算できるはず.なのでこの場合,16から0.2を引き算して16−0.2=15.8としてから割り算すれば計算ができることになります.

ですので『□=(16−0.2)÷5=3.16』となります.


例3: 9÷4=□・・・0.2

この問題は例1,例2に比べあなどりがちです.9÷4は2余り1ということがスラっと暗算できてしまうがゆえに□=2としてしまいがちなのです.落ち着いて考えればそうでないことが分かりますが,あせるとどうしてもまちがいがちです.

この問題は例2と似ています.本来なら9÷4を計算したいところですが,余りが0.2出ているのでその計算はできない.なので9から0.2を取り除いて9−0.2=8.8としてから割り算をすればよいのです.

すなわち,『□=(9−0.2)÷4=2.2』が正しい答えです.


この問題は筆算で余りが0.2になるまで地道に計算するという方法もあります.



いかがでしょうか?逆算の考え方の説明はどの例でも抽象的で少し強引だったかもしれません.詳しく理解してもらうには例えば『りんごが○個あって〜』のように,より具体的な例を持ち出して考えるのが良いと思いますが,その辺りの説明は状況に合わせて工夫するのが良いかと思います.


いずれにせよ,割る数が小数の場合と逆算の場合は受験が近い6年生でも間違うことの多いパターンですので普段から注意しましょう.



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